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農園案内
「生きもん農園」の始まりは、耕作放棄されていた農地を借りて、農地再生するところからスタートしました。
最初は人力で、トンビ鍬と剣先スコップを使い、なんとか5施の水田を再生することに成功。しかし、その作業は想像以上に大変で、残りの放棄地を再生するには途方もない労力が必要だと痛感しました。地元の方からは重機の使用を勧められましたが、重機を使ってまでやるのも気が乗らず、何かよい方法はないかと思い悩んでいました。
そんな時、友人から「ガチョウのヒナが手に入るけど、草対策に興味ない?」という連絡が入りました。実は、「ニルスの不思議な旅」「ソロモンの指輪」が大好きだった自分にとって、「ガチョウとの暮らし」は、昔からの憧れだったのです。「ガチョウを飼育しながら、草が無くなるなら、こんないいことはない!」と、早速、7羽のガチョウを迎えいれました。草を食べて育ったガチョウは、翌年には繁殖し、その数を次第に増やていきました。

ガチョウの飼育を開始して5年後に、17羽のガチョウをガマが茂る田んぼに放牧。彼らがガマを根こそぎ食べてくれたおかげで、秋には見事な水田が再生しました。この成功を機に、さらに多くの放棄地でガチョウを放牧し、ヨシやオギが繁茂する農地も次々と蘇らせることができました。今では、ガチョウの力で再生された農地は6反にまで広がり、その取り組みは現代農業でも取り上げて頂くことにもなりました。

ガチョウ放牧3ケ月

ガチョウ放牧6カ月

ガチョウ放牧10カ月

ガチョウ放牧15カ月

ドラムシーダーによる湛水直播

播種後1カ月

播種後2カ月

播種後3カ月
現在、当園ではガチョウ放牧による農地再生を続けながら、農薬・肥料を使わない不耕起栽培で、水稲(5反)、野菜、果樹(1反)を育てています。石油がなくても成り立つ持続可能な農業を目指し、機械の使用を極力控え、生き物たちの力を活かす農業に挑戦しています。